サムギョプサル
韓国人の豚肉への情熱的なこだわり~サムギョプサル、ポッサム…

プルコギという料理には2種類あります。一つは豚肉と野菜のピリ辛炒め、もう一つは牛肉と野菜の炒め煮で、こちらは日本の牛丼によく似た味です。

サムギョプサル

ある時友人の作った豚肉のプルコギがとても美味しかったので作り方のポイントを聞くと、

「いい豚肉を使うこと」

との返事がかえって来ました。最初は謙遜して言っているのかと思っていましたが、誰に聞いても同じ返事でした。

それから韓国人をよく見ていると、牛肉や鶏肉に対するよりも豚肉に対する要求が高いのではないか、と思えてきました。

韓国の一般家庭にはだいたいみんな「焼き肉器」があります。もちろん何を焼いてもいいのですが、定番は分厚く切ったサムギョプサル(豚のバラ肉)です。

「焼き肉器」は網状になっているので余分なあぶらは下に落ち、表面がカリッと焼きあがります。それをサニーレタスとエゴマの葉の上に置き、焼いたニンニクとサムジャンを一緒に包んでパクリ。野菜と一緒に食べるのでさっぱりしてドンドン食べれちゃいます。

ちなみにこの時ご飯を一緒に包んで食べると美味しいのですが、韓国人には邪道と言われます。王道は豚肉に注意を集中することだそうです。実際、韓国人の食べるサムギョプサルの量はかなりすごいです。

この美味しいサムギョプサルを食べるために、みんな早起きしてでも市場に行きます。市場には野菜や果物、乾物やキムチなど様々な店が並びますが、豚肉を扱うお店がとても多く見られます。

そこで豚肉を選ぶ韓国人の目は真剣そのもの。豚肉の産地だけでなく豚の年齢や食べさせてきた飼料を確認する人までいます。納得できなければ別の店に行き、満足の品が見つかれば値切り交渉が始まります。値切りがうまくいってお目当ての豚バラが手に入ると勝利の笑顔でこちらをチラリ。

同じぐらい人気があるのがポッサムです。ポッサムとは豚肉か牛肉をじっくり茹でて、キムチとサンチュなどで包んで食べる料理のことです。でもダントツで豚肉が人気のようです。

ポッサム、といえばみんな当たり前のように豚肉をイメージして話しているので、私はわりと最近までゆで豚の料理のことだと思っていました。

「牛肉のポッサムが食べてみたい!」

とリクエストしたのですが、5対1で却下されました。

この時もポッサムにあうバラ肉と前足の肉を手に入れるため労力を惜しみません。韓国の食文化が伝統とこだわりのあることは知っていましたが、豚肉へのこだわりはもはや情熱でした。そのかいあって私も美味しいものをいただくことができ感謝です。

他にもチェジュ島のフッテジ(黒豚)は炭火で焼いたときの味は格別!スユッ(ゆで豚)はシンプルな料理である分、豚肉の味が勝負の決め手です。